涙でリールが見えない RYO from ケツメイシ

2025.03.04

 いよいよ3月。学生ならば卒業や別れ、営業の方ならば年度末の詰め、長年勤め上げた会社を引退される方もいらっしゃることでしょう。いずれにせよ何かの終わりは何かの始まり。これまで上手くいかなかったことも、気持ちを新たに4月を迎えていきましょう!

そんな3月に「大忙し」といえば「引っ越し屋さん」。私が立ち飲み屋でたまに会うおじさんは「引っ越し屋さん」ではなく、実際は「何でも屋さん」なのですが、3月は「引っ越し屋さん」が捌ききれない仕事が大量に回ってくるらしい。

まあ、それとは別に「絶対に失敗は許されない夜逃げ」などの案件も多いらしいのだが、そんな中、大手の引っ越し屋さんに断られて「ぜひなんとかして欲しい」という案件が来たそうです。

依頼主の自宅に向かってみると、通常の家財道具に加え、そこにはダンボール20箱分の色とりどりのパンティーが。。恐らく「犯罪の香り」がする為に大手引っ越し屋さんに断られたことは想像に難くありません。何でも屋さんのおじさんも犯罪には加担したく無い為、

「コレらは盗品では無いですよね?」

と真正面から確認したところ、依頼主は「あくまで趣味です!」としっかりと彼の目を見て受け応えしたそうで、「それならば信じるしか無い」と依頼を受けたのだそうです。

「でもその量はおかしくないですか?絶対パンドロですよ。。」

という私に、

「いや、でも一旦大手に依頼しているから、本人にもやましい所は無いんだと思うんだよね。」

と、何でも屋さん。

「パンティーの保存状態とかはDOだったんですか?香りが飛ばないようにジップロックとかに入れてたらヤバいですよ!『熟女48歳』とか『JK17歳』とか、それぞれ付箋が付いてたらモノホンですから!絶対辞めたほうがいいですよ!」(私)

「もう受けちゃったから!!依頼主を幸せにするのが俺の仕事なの!!」

と、言われてしまいました。

確かに人を幸せにするのは素晴らしい。でも「誰かの幸せ」が「誰かの不幸せ」になっていることも勿論ある。引っ越しとは別の彼の案件で、

「ある会社の社長の携帯電話を一日中、その会社の敷地内で持っている」

という依頼もあったらしい。不倫マスターの依頼主の社長は、スマホのGPSを完全に奥様に把握されており、不倫でお出かけの際は、何でも屋さんの彼が会社の敷地内でスマホを握りしめ、

「奥様から電話やメールがあった際は社長に逐次連絡をする」という痺れる仕事も時折受けているそう。その日当はなんと4万らしい。

「そんなんで4万なら俺にやらせろ!!」

と横で飲んでる外野からの声も。。

職業や仕事に貴賤は無く、皆んなそれぞれ頑張って働いてお金を稼いで生きている。ともすれば妬みやっかみで溢れるこの世の中で、ホントに全員を幸せにできる仕事なんてのはこの世には存在しないのかもしれない。いやぁ、それにしても、この世の中にはいろいろな仕事がありますね。勉強になるなぁ。

だからこそ、我々は我々でライブに来てくれる人や聞いてくれる一部の人たちに「癒しと小さな幸せ」をもたらせるように頑張りたいと思います。

まあ、そんなわけで20年続いたこのコラムもあと2回。来週は1000回記念に公開ラジオ収録をやらせて頂くので、もしいらっしゃる方々は一緒に楽しみましょう!!

ではまた来週!!!!