2024.08.13
3月から始まった「おじさんたちの修学旅行」=「ケツメイシツアー2024」が日曜日についに終わりました!!来てくださったお客さん、スタッフの皆さん、ダンサーの皆んな、本当にありがとうございました!!
全国各地の美味いものを食べ、「甘えんボーイズ」としては全国の熟女パブで甘え倒し、毎週の打ち上げでは日が昇るまで飲み明かし、今後の目標や将来の夢を共に語り合う。そんな青春のような日々。50を過ぎたおじさんがこんな気分を味わえるなんて私は幸せ者です!ホントにありがとうございました。
ライブ中、ステージ上から遥か遠く一番奥のスタンド席、右上左上のスタンド席の豆粒のように小さく見えるお客さんがライトを振ってくれている。その光景をボーカル亮二が熱唱中、自分が歌ってない時にボンヤリと眺める。すると、
「そもそも俺は、、なんでこんなとこに立っているんだろ?」
という不思議な感情に襲われるんです。なんでコレほどの人達が見に来てくれるんだ?なんで美男子が一人もいないチビとデブとハゲと酒乱のこんなおじさんグループをコレだけの人たちが応援してくれるんだろう?なんて思いながら、、
「いや、コレは幻だ。。調子に乗ったらいけない。」
と、思い直して自分のラップのパートに入っていく。そんなことの繰り返し。お客さんが3人位の前でライブしていたあの頃を昨日のように思い出すので、もう20年位アリーナでライブはやっているのですが、いまだに変な感じがしてしまいます。
でも我々は歳をとり過ぎました。ツアー中の2/3は腰痛が酷くて、おじさんだから眠りも浅くて疲れも取れなくて、毎週金曜日に「地方に向けて出発だ」って時には、
「ヤダヤダヤダ!行きたくない!」
と、3歳児のように駄々をこね、品川や羽田に向かう途中の電車で、
「もし俺がこの場で素っ裸になって逮捕されたらツアーに行かなくて済むんじゃないか、、逮捕してくんないかな?」
なんて思い、おもむろにズボンのチャックに手を掛けた瞬間、
「でもこんなんで捕まったら子供が恥かくよな。。」とか
「ヤホーニュースに出ちゃうのかな。。」とか
「お客さんも楽しみにして待ってくれてるしなぁ。。」
などと思い直し、下ろしかけたチャックを上げ、飛行機や新幹線に乗り込みました。毎週毎週そんなことの繰り返しで過ごし、気付いたらツアーも終わってましたよ(笑)。
もしも人生にピークがあるとしたら、あの20年位前、オリコン1位を連発してアルバムが何百万枚が売れてたあの頃がピークかもしれない。あの頃はただ必死で勢いでやっていただけ。何も考えていなかった。上りというのはそういうものだろう。でも今はもうとっくにピークも過ぎて、目の前の下り坂をゆっくり降りるのか、何もせず転げ落ちるのか、そんな段階に来ているのを実感している。
引退間際のスポーツ選手、定年間際の会社員、物事が終わりに近づく程人間は色々考える。だからこそ、人生は下り坂の方がドラマティック。上りも下りも楽しめる男で私はありたい。
ツアーが始まる前、ヨメに聞いたんです。
「もう子供の学費も終わったし、親としての役目も終わった。多分そんなに贅沢しなければ生きていけるだろう。親父がもしこれ以上悪くなったら介護とかも考えないといけない。だからこのツアーが終わったら辞めていいかな?」(私)
「それはアナタが決めればいいことだけど、もうライブが見れなくなると思うと寂しい感じもするわよね。」(ヨメ)
なんて会話もありました。
で、おとといの打ち上げで亮二くんと話したんです。
「俺らはいつまでやるの?」(私)
「え、だってそんなの昔、りょうさんが50歳になったら辞めるって言ってたじゃ無いですか?!」(亮二)
「え、、そんなこと言ってたっけ?もう今年で52だけど、、、」(私)
「また〜、その『辞める辞める詐欺』やめてくださいよ!」(亮二)
そうなんです。私、「辞める辞める詐欺」得意なんです!人間の感情には浮き沈みがある。ライブでの私しか知らない人は、私がとんでもないひょうきんものと思っているようですが、メンバー1のネクラで普段はほとんど喋らないんです。去年、母親が死んだ時も随分落ちました。こんなんじゃママに怒られるな。
よし!!次の目標は55歳までやる!!(今、テレビの横の母親の遺影に誓いました)
遺影の横の花もすっかり枯れてる。ママ、ごめんなさい!ワンコと散歩がてら花屋でも行ってくるかな。
打ち上げの別れ際、
「またやりたくなったらやりましょう!!」って亮二くんも言ってくれたよ。
「じゃあ、良いお年を!」って言って別れました。
良いメンバーとスタッフの皆さんに恵まれて俺は幸せ!まあ、、たぶんそんな感じでずっとやってくんだろうな。もし孫とか生まれてジジイになってもやってたらカッコいいかもね。
というわけで、色んな感情が交差したこの半年、無事に全国ツアーも終わりました!良いツアーだった。皆さん、本当にありがとうございました!!
ではまた!!!