涙でリールが見えない RYO from ケツメイシ

2020.12.22

 コロナで親に全然会えていません。

元々、盆と正月の年に1回か2回会うか会わないかという
「親は親、子は子」というドライな親子関係なんですが、80代半ばという年齢を考えると、あと何回一緒に飯が食えるのだろう。


「1年に1回一緒に飯を食うとしても、あと5,6回かな。。」


そんな事を考えると親にも会いたくなります。

なかなか会えていないので、久しぶりに電話して近況を母親から聴取。

 父は85歳、つい最近まで「富士山頂でダブルピース」をキメた年賀状を送ってきていましたが、いよいよ山登りもきつくなってきたようです。

しかし、いまだに産業医として働いています。

震える手で聴診器を当てる「稼ぐジジイ」です。

その年まで働けることは大尊敬ですが、やはり「耳」の衰えはハンパなく、最近、50万円もする補聴器を新調したそう。

 家ではその補聴器を外しているようで、テレビの前に鎮座。

画面をじーっと見つめ、心の耳でテレビの音声を聴いています。


「お父さん!お父さん!、、、、お!と!う!さーん!!」


母親が呼びかけても、ピクリとも反応しません。

「え!?あんだってー?」と「ひとみばあさん」みたいに「聴こえづらいリアクション」があれば良いのですが、
ピクリともしないノーリアクションだと、流石に「そのまま目を瞑って死んでるんじゃないか?」と心配になるそうです。


「お父さん!!応えてちょうだい!!」(母)


「、、、、、、、、、、、、」(父)


補聴器をハメさせ


「へい!ジジイ!!」


と母が言うと、、


「家で補聴器をハメても『時給』が発生しないからね。」(父)


なんてイタズラっぽくニヤリとするそうです。

母親は話が抜群に上手く、いつも面白いのですが、日常が「老夫婦コント」として成立しそう。

録音してみんなに聞かせたい。


そんなひょうきんな母親も80歳間近。

夏に帯状疱疹を患い、その後の帯状疱疹後神経痛に悩まされています。

目ん玉の裏が物凄く痛み出すことがあって、電話でその苦しみを私に伝えるのですが、


「りょーさん、私もいよいよ天上界に行く時が来たわ!」


とあくまでもポップ。

そんな状況だから、あれだけ家事をやったことがなかった父がたまに皿洗いなどをやってくれる様になったそうです。

それを嬉しそうに話す母。

なんだかんだで良いコンビです。

厳格な父に優しい母。

私がグレなかったのもそのバランスが良かったのかもな。

少なくとも親父が怖すぎて「グレる」という選択はなかったし、母親は口うるさかったけどいつも愛情一杯だった。

子供を持った今(もうデカいけど)、そこに子育てのヒントがある様な気がします。

まあ、私も兄貴もめでたい家庭で育ちましたよ。

自分が親になり、ますます親の偉大さが身にしみてわかる様になってきました。

私と兄貴が成長するまで。

家のローン、、子供2人の学費はもちろん、成人するまでの日々日常の様々な悩み。

大変だっただろうなぁ。

ホント、親はスゲーや。

そんなわけで早くコロナに収束してもらって親と飯でも食いに行きたい。

春からはめでたくツアーが回れる事を想像しつつ、また来週!!!