涙でリールが見えない RYO from ケツメイシ

2020.03.24

 コロナで学校もお休み。やることが無いので娘と居間で首相撲取っています。
一緒に昼飯にラーメン屋巡ったり、一緒に勉強したり、一緒に走ったり、「お前ら付き合いたてのカップルかよ!!」と言うほどのアツアツぶり。
いや、、違うな。俺は普段から大体家にいてボヤッとしてんのに、学校に行かない娘がずっと家にいるもんだから逆にやることがスゲー増えてウンザリしてます。。
学校の友達もヒマみたいでうちに遊びにきてバーベキューとかやってるんですけど、火とか準備するのは結局、俺だからね。
コロナも落ち着いて早く学校始まってほしいです!!

 春といえば「卒業」、「別れ」の季節ですが、うちの娘も2歳から15年通った療育を先週末、卒業しました!
健康に生まれてきたと思いましたが、「目線が合わない」、「頭を地面にバシバシぶつける」、「ダッコを異常に嫌がる」など、1歳を過ぎたあたりから「いよいよおかしいぞ。」と
発達障害外来を受診し、自閉症の傾向が強いグレーゾーンだと診断されました。

お姉ちゃんが通っていた幼稚園も「どうぞどうぞ」なんて言われてたのに、いざ面接で事情を説明したら入園を断られました。
「今更言われても行くとこないわYO!」とヨメが泣き叫ぶ。1年間の留年を経て「区立の幼稚園なら断られんだろう」と年中さんから入園。
毎日きっちり同じ通学路じゃないとダメ。少しでも道順が変わると暴れる。弁当や上履きを忘れると1日中泣け叫ぶ。じっとしていられず集団生活で揉める。
などなど、あちらこちらに頭を下げるなかなかシビれる日々ではありましたが、なんとか卒園!色んな人達に助けられました。

地元小学校入学。この時も普通学級か支援学級かで悩みましたが、なるべく普通の環境で育てたいと普通級を選択。
校長先生との面談では「介助の人を入れるか親が学校に来ること。難しいようなら支援級がある学校に転校すること」と言う条件でなんとか入れてもらいました。
私が時間の調整のつく自営業でホント良かったです。

障害の程度が軽いので区の介助の方は月に2時間しか来ていただけないと言われたので、毎日、ヨメと日替わりで教室の後ろに座って授業を見守ることにしました。
痙攣癖もあってプールの水面のキラキラで痙攣が出るかもしれないと、私は小学校のプールの授業まで一緒にバタ足しながら受けていました。
周りとのトラブルを避けるためPTAにも潜り込み「おやじの会」の会長もやって周りの理解を得ることにつとめ、おかげで近所のおじさんたちとも仲良くなり、
生涯飲めるようなおじさん仲間が大勢できましたし、これまた色んな人達に助けられましたね。

今度は中学問題です。障害を持つ子の親御さんはその子供の成長のステージごとに悩みがあります。
意思疎通が上手くできないまま地元の中学に行けば、いじめに遭うかもしれないし、レイプにあって中2くらいで妊娠してしまうかもしれない。
私立に行くしかない!私立に入れたら上手くいけば高校も行けるかもしれない。

よし!受験だ!家のなるべく近くで、頭がそれほど良くない学校を調べる。過去問も調べる。国語、算数の2科目で合格最低点が4割弱のところをチョイス。
「漢字と計算問題さえできれば合格できる」と、私も一緒になって最後の半年は毎日4時間一緒に勉強しました。
学習障害もあるので普通の子の4,5倍やって、やっと覚えるくらいなのでそれはそれは大変でした。。
なんとか合格!!区の相談員が「今後、普通級は難しい。。」と言われていましたが、娘は努力で「無理」と言われたことを少しずつ克服してきたんです。

中学がのんびりと過ごせたおかげで、弁当は自分自身で作り、身の回りのことは家族で一番できるようになりました。
障害を持つお子さんの親の悩みは常に「親は必ず先に死ぬ。」です。親はずっと面倒を見れませんし、自分で生きていけるようにならなければならないからです。
それを踏まえ叩き込んだ結果、買い物、振込、料理、すべてできるようになりました!

夢の高校入学!あの2歳から5歳位の狂ったように暴れていた時期を考えたら、ここまでこれるとは思いませんでした。
2歳から世話になった療育の先生、学校の友達、ご近所さん、多くの愛に包まれて、感情的な症状はほぼ落ち着き、
今ではちょっと話がうまく伝わらない「ひょうきんな変わり者」くらいな感じにまで成長しました。

そして冒頭の15年お世話になった療育を卒業。今年の4月から高校3年生になります。
まさか高校までこれるとは思いませんでしたが、なんとか克服して来たのでまた親は次の可能性を求めてしまいます。
本人は料理とかケーキ作りが趣味なので、パティシエを目指す専門学校も良し、料理を科学する栄養士系の大学に行くのもいいかも。なんて言っています。
浪人するかもしれないし、大学に入ることができても勉強についていけず挫折するかもしれない(栄養学科のカリキュラムは相当しんどいらしい)。

この娘の選択が正しいかどうかが分かるのは、5年10年先かもっと先になるかもしれません。
まあ何れにせよ勝負だな。過保護すぎてもいけないですが、親として応援はするつもり。いつもニコニコして周りに可愛がられてるのでこのまま育って欲しいです。
結局「人に愛される」ってのが、人生最大の財産ですからね。それは育った環境もあるし、天性のものだよ。これからも頑張れ!!


なんて15年の療育が終わって感傷的になり、この17年を振り返ってしまいました。
振り返れば大変だったけどあっという間だったな。普通の子育てより俄然、私もヨメも忍耐強くなったと思います。

喜びも怒りも悲しみもすべて倍でした。て言うかコロナのせいで何もしていないので書くことがないからこんなしみったれた話になってしまいすみません!

でも同じ悩みの親御さんとかの一つの指針になれば嬉しいですね。

まあ、結局言いたいことは、どんなに幸せそうに見える家庭も実は旦那がすげーDVだったり、母親がネグレクトだったり、W不倫してたり、ヨメが見栄っ張りで莫大な借金作ってたり、
大なり小なり悩みを抱えているってことです。大体そんなもんですから、世間体気にせずに自然体で頑張っていきましょう!!
今、世の中暗いですからね、こんな時こそ上むいていきましょう!!
それではまた来週!!