涙でリールが見えない RYO from ケツメイシ

2019.10.01

 早いものでもう10月ですね!先月、スタジオにてケツメイシのメンバーに「良いお年を!」なんて言って別れましたが、もう私の中では「師走」と言っても良いでしょう。
そんな中、我々が所属する事務所の納涼会がありました。近所の◯本さんが「ヨメを抱く」のと同じ「2年に1度」の頻度で開催。
コレは社長命令で全ての所属歌手、社員全員参加が義務付けられている社内最重要イベントです。

 同じケツメイシチームのマネージャーさんなどは頻繁に会うのですが、普段会社にいる事務方の人々や他の歌手の皆さんに会って話す機会は滅多にありませんから、
親交を深めるのにはとても良い機会です。会場はグランドプリンホテル高輪。サラリーマン時代、ここの「飛天の間」で全社をあげての製品説明会があり、
2年目の私はほぼ全裸(靴下は履いていた)で壇上に登り、インカムをつけた本社のおばさんに「不謹慎ですー!!」と恫喝された全く良い思い出がない会場です(何回もこの話をしてる気がする)。

 目まぐるしい音楽業界での「2年に1度」ですから「前回居たアイツが今回は居ない」という現象が多々見られます。転職した者、辞めちゃったもの、
歌手だったら売り上げが伸びずに解雇された者など様々です。

うちの事務所で一番の古株がケツメイシ、その次が湘南乃風、その次がソナーポケット。このおじさんたちで所属が10年から20年。ピークはとっくに過ぎましたがしぶとく生き残り、

「もう一度良い夢見ようZE!!」

と、野望を持っているアラフォー集団(私だけアラフィフ)です。そして今、最も勢いに乗っているのが平井大君です。今もツアー中で横浜アリーナもやるっていうんだからまさに伸び盛り。
うちのホープです。皆さんもチェックしてください!それ以外はというと、キラキラしたボーイズ&ガールズばかり。

「昨年入りました。新人の〇〇です!!」

なんてわざわざ挨拶とか来られちゃってもおじさんは困ります。

「お父さんはいくつなの?、、、、、マジかよ!!俺より年下だYO!!!」

なんていう全然面白くないアラフィフ定番のおじさんトークで隙間を埋めるしかありません。
でも流石に自分の娘より年下の子達がゴロゴロ居るのを見ると、いよいよ俺らもヤバイな、、、と終焉が間近に迫っていることを感じずにいられません。
ホントに。。

彼らは彼らで生き残って売れて上を目指すしかありませんし、我々は我々で需要がある限りはしぶとく頑張らねばなりません。同じ土俵にいるということはライバル。
上履きに画鋲を入れて嫌がらせをするしかありません。いや、そんなセコイことをするより、実力、売り上げ、集客で全てを上回られたら我々も潔く引退でしょう。
未来のスターが彼らの中から何人出てくるのか楽しみです!


我々が事務所に所属したのが確か98年の21年前。クラブでライブしていると

「ボクちゃんたちCD出さな〜い」

と、AV男優よりも黒光りしたおじさんにスカウトされたのが全ての始まり。
1年位の放置プレーの末、「俺たちはいつになったらCD出せるんですか!!」と直談判。インディーズで400枚ちょっとCDを出させてもらいました。
当時は事務所というものがなかったから、

「プロモーションとかを円滑に行うためには(芸能)事務所に所属しないとダメだね。」

なんて言われて、月給20万円(当然リクープ扱い)という目先の金につられて紹介されたとある芸能事務所に所属。
そこは当時若かった我々をアイドルとして売り出そうとしたのか(笑)、

「ステージで下品なことを言ってはダメ!結婚していることも公にはしないで!!」

なんて言われて、息苦しさを感じ、「やってられねー!」と振り込まれた初任給もすぐ返金し退所。
長女も生まれてて全然生活できないからスカウトしてくれたおじさんに借金40万円。

「もうしょうがないねぇー。会社の中に事務所の機能を作りましょう。」

と現社長が事務所を作ってくれたのが始まりで現在に至ります。振り返ればこの20年、色々あったなぁ。。色んな人に世話になったなぁ。
おじさんになってからしてはいけないことは「説教」、「自慢話」、「昔話」だと高田純次先生が仰せられていましたが、これだけ色々あると思わず昔話も出てしまいますね。

 そんな流れでできた今の事務所。キラキラして夢を持った新人たち。ピークをとっくに過ぎたおじさんたち。
何かの縁で一緒になった訳ですから、皆でもう一発、業界に旋風を巻き起こしたいですね。なんて、まあそんなことを感じだ事務所の納涼会でした。


そんな感じでまた来週!!!!!