涙でリールが見えない RYO from ケツメイシ

2019.01.08

 皆様、新年明けましておめでとうございます!!このコラムもいよいよ15年目に突乳!!残された平成を力強く楽しく生きていきましょう!私の方はと言いますと、4日夜に「なんか頭がグアングアンするなぁ。」と思ったら5日の寝起きに熱が38.6度もあり(平熱が35度台前半の私には地獄)、流行りのインフルエンザに罹患してました。

「つまんねぇ流行に乗ってんじゃねーYO!絶対移すなYO!」

とヨメに罵倒され、二階の和室に隔離され、襖を15㎝ほど開けられてお粥を差し出されること数日、若干回復してまいりました。ヨメの怒りも分かります。年末のクリスマスの夜に下の娘が家の階段で滑って右足の腓骨を折っていたのです。1階に寝たきりの娘、2階には高熱のおじさん、寝たきり2人を同時に看るのはカリスマヘルパーさんでないと無理なことでしょう。


 それにしても骨があんなに簡単に折れるとは思いませんでしたよ。

「いてぇ〜〜〜よぉ〜〜!!いてぇ〜〜よぉ〜〜!!」

なんて号泣が1階で聞こえたので、なんだなんだと見に行くと悶絶する娘が横たわっていました。どうやら階段で滑って打ち所が悪かったようです。

「いつも階段をトトン、トトンって走って降りるのヤメナサイ。」(私)

「、、パパのフト、ン、ひぃ〜、かんそう、き、を、、かけてひぃ〜〜、、あげようと、、思って、ひぃ〜〜〜、いてぇーいてぇYO〜〜!!」(娘)

どうやら私の布団に乾燥機をかけてくれようとしたのですが、そのコードが絡まってすっ転んだらしい。

「まあ捻挫だろ。赤チン(*)塗って湿布でも貼っておけば腫れも引くわ。」(私)

*赤チン・ 昭和ではド定番の消毒薬。外科医だった父は私がどんなに大怪我しても「赤チン塗っとけ!」で片付ける根性第一主義。小学生の頃、自転車の前輪に体操着袋を引っ掛けて内村航平ばりに宙を舞い、体全体で着地し血だらけになりました。血だらけの私を見て母はすぐ救急車を呼び病院に行きましたが、帰宅した父は私を見るなり「こんなかすり傷、赤チンでいいJAN!」と言い放ったのは私の中のトラウマ。製造工程で水銀が発生する理由から各国で販売停止。ファンが多い日本では海外で製造した原料を輸入することで細々と販売中。もちろんウチにも無い。ただ怪我をした時の合言葉として「赤チン塗っとけ!」は田中家に語り継がれている。


 翌朝、どれどれと娘の足を見るとマンガみたいに腫れてます。マンガならオモロですが、全然笑えません。エラいこっちゃと近所の整形外科に行ってレントゲンを撮ってみたところ、

「あー、パックリいってますねぇ。(レントゲンを見ながら)コレ、斜めに折れてるでしょ?真横だったら良かったんだけどねぇ。体重が掛かると骨が滑って靭帯も悪くしちゃうから、プレート入れてボルトで固定するのがベスト。手術ですね!」(先生)

「え、、」(私)

「紹介状書きますからちょっと待ってくださいね!」(先生)

この年末になんてこったい。ホントに不幸はどこに転がってるか分からない。一番安全なはずの自宅でこんなことが起こるとは。。その足で大きい病院でレントゲン、CRP検査を済ませ、

「やっぱり手術ですね。明日どうですか?!」(先生)

「あ、明日ですか!!、、、、、お願いします!!!」(私)

世の中にはもっと命に関わる怪我や病気で大変な方々がいらっしゃるのは重々承知ですが、全身麻酔までする本格的な手術は娘は初めてだったのでおじさんも緊張しましたよ。1時間ほどの手術は無事成功。「赤チン塗っとけ」でお馴染みの田中父に骨の折れた角度や手術決定までの経緯を電話で話すと「それはその先生の判断は正しいな。付きが悪いからやっぱり手術しましょうみたいなのが一番ダメなんだよ。折ってからすぐの判断が大事。」なんて珍しく「赤チン塗っとけ」以外のお言葉が聞けました。やっぱ身内に医者がいると心強いなぁ。俺もちゃんと勉強すれば良かったよ。。。

入院は3日間で手術翌日にはリハビリで松葉杖の使い方を学びました。リハビリルームはおじいさんおばあさんで溢れています。手すりを使って1歩、1歩、、1歩って、ほんの少しずつ歩く練習をされているおばあさんや、ほんの3㎝の段差を乗り越えるのに歯を食いしばって必死にやられているおじいさんの姿を拝見して、「くぅー、頑張れー!!」と、こちらにも力が入ってしまいました。普通に歩けたり階段を登れたりすることがどれだけ有り難いことか痛感しました。

退院したらしたでまた大変です。片足でケンケンすりゃいいじゃねぇかと思っていたんですが、抜いたての傷に響くらしく、「いてぇーいてぇー!」言ってます。娘は私とほとんど身長も体重も変わらないですから、色々支えたり補助するのも大変で、これ毎日やってるヘルパーさんは偉大です。尊敬します!

そんなわけで、あの悪夢の転倒から2週間。傷も塞がり結構動けるようになった途端、私の発熱。ホントに冬休み中で良かった。明日からは学校。朝の満員電車など乗れるはずもないので私の運転で送り迎え決定です。こういう困難な時こそ家族で乗り切らないとな。まあ全ては10年もすれば笑って話せる良い思い出。とりあえず寝よ。私は私で明日の完全復活目指します!!

 皆さんもインフルエンザ、いきなりの怪我にはお気をつけあそばせ!正月モードからのんびり、ゆっくり上げていきましょう!また来週!!!!!!!