先週、テレビ朝日系列で放送された「ソノサキ」をご覧になられた方いらっしゃいますでしょうか？この番組は世の中の気になっている事柄の「その先」をゲストの皆さんが推理し、見届けるというのがそのテーマなのですが、光栄にも我々ケツメイシの先日の「西武ドームライブ」の裏側を特集してくださいました！！

　数万人のお客さんを楽しませる為の「巨大なステージ」、「豪華な照明」や「ド派手な演出」などに、果たしてどれだけの人が関わり、どれくらいのお金が動くのか？皆さんも大好きな「お金の話」満載でした。いやぁ、私も薄々は気付いていましたけど震えましたねぇ。。こんな感じです。

まず「西武ドーム」の人工芝を傷つけない為の「養生シートとライノーマット」で約200万、真っ平らなドームに「照明やスピーカを吊るす骨組み」に約1500万、技術スタッフの皆さんやバイトの皆さん500人の3日間の人件費に1億円、弁当やケータリングの食費が300万超、巨大LEDパネル3面のレンタル代1000万、パイプ椅子12000脚のレンタル代350万、特殊効果の火柱1本3万×600発＝1800万、、ここまで書いて眩暈がしてきましたが、一番金の掛かるステージ周りで5億円、、、、、、。番組をご覧になられた方はドームでライブをすることが、いかに「危険な博打」であることが分かっていただけたと思います。


西武ドームのキャパが我々ケツメイシのセットの作りだと35000人。アリーナとスタンドのチケット代が8800円（特別シートいわゆるやかまシートは除く）。ということは、、鋭い読者の皆さんはお気付きかもしれませんが、35000×8800＝308000000円ですから、、もし1日しか公演出来ないとなると、とんでもない大赤字になるということがお分かり頂けると思います。

確か私の記憶が正しければ2004年に氣志團の皆さんは東京ドームで1日限りのGIGをやられているはずですが、大赤字覚悟のその挑戦は「漢の中の漢」と言わざるを得ません！我々だったら絶対「ヤメローーー！！！！！」と言われたはずです。逆にドームで3、4日お客さんを埋められる人なら、セットもそのまま使えますし凄い稼げるんだと思います。でも恐らく日本では数組の大御所とバカ売れしているアイドルの皆さん以外は無理な話ですね。スポンサーの存在も忘れてはいけません。我々のライブはSammyさんにもスポンサーをやってもらってますし、これからもズブズブな関係を宜しくお願いします！！

なんてお金の話ばかりになってしまいましたが、この番組のお陰で、我々がライブをするときにお世話になっているスタッフの皆さんの苦労とその大変さが世に知れ渡って良かったです。本当に世話になっているんです。あと、昔クアトロ（キャパ500人から800人位）とかツアーをやっていた時はチケット代が確か3000円ちょっとだったと思うんですが、

「最近チケット代すげー高くない？？」

なんてよく知り合いにも言われるので、どんだけ金が掛かっているのかも分かってもらって良かったです。クアトロやZEPPなどのライブハウスではそのままあるステージに上がるからセットを組む必要も無いですし、照明も会場にありますし、メインな出費は会場費ですから、それはドームとかに比べたらそりゃチケットも安くなりますよね。



話は変わって、うちの近所の貧乏ミュージシャンたちの話。ヤツらは最近はバイトに追われて全然ライブをしていません。現代っ子らしくyou tubeとかに曲を上げただけで満足していたので、

「俺らの時代とはだいぶ違うのかもしれないけど、結局はライブで観てもらって少しずつお客さんを増やしていくのが一番大事なんじゃないのかな？最近のyou tubeとかでバズるヤツなんてホント一握りの天才だけだよ。」（私）

なんて話をしていたんです。後日、近所の飲み仲間のおじさんのギター教室の発表会を皆んなで見に行ったんですが、それを観終わった瞬間に、

「お前らここでライブしろ。今すぐ予約してこい！今だよ。今！！お前ら動かなすぎだよ！」（私）

「え、、わ、分かりました！！」

なんて流れになり、そいつらも年明けにライブすることになりました。ライブハウスを貸し切るのに土日祝日の16時から23時のゴールデンタイムの会場費が10万円。赤字を出さない為には一人1500円の入場料を取っても70人。ハードルが高すぎます！それプラス場付きの音響さんを頼む
と8000円も掛かるらしいのです（先週私が結婚式に出席した普段世話になっている音響のヤツ
にパワハラで頼み込んで解決）。時間を変えて深夜24時から翌5時だと会場費は3万。コレだ！！！諸々の経費を含めても40人呼べれば赤字は回避できる。俺だけで15人呼んでやるYO！なんて話をしてたら20年前の自分たちとダブりまくり、あの頃を思い出してホッコリしてしまいました。

ライブの日取りを決めて以降、「機材のレンタル代を抑えたいのでりょーさんのミキサーとCDJ貸してくれますか？」なんてやっと動き出すようになって良かったです。俺に言わせればおせーYO！です。ホントに売れたい気持ちがあるならもっと必死に死ぬ気で動いてもらいたい。2020年に3000人収容の「ZEPP羽田」っていうのができるみたい（噂）なので、お膝下の大田区在住としてそのステージに立てるように頑張るとヤツらは言っています。近所のおじさんたちも皆んな応援してますし、ZEPP→アリーナ→ドームという夢を間近で見て見たいものです。まずは200人で満杯になる次にやるライブハウスを半年くらいで埋められるように頑張れ！！


そんなわけで、ライブ会場の大きいところから小さいところまで、物凄い大きなお金の流れと物凄い小さい流れまでに注目した今週でした。急に寒くなってきましたので皆さんもお風邪など引かれませんように！それではまた来週！！！！