涙でリールが見えない RYO from ケツメイシ

2018.10.16

 もう来月で46歳のアラフィフ真っ只中。人生はまさに折り返し。みうらじゅん先生で言うところの「リバーシブル世代」。「もう半分」と取るか「まだ半分」と取るかは人それぞれ。私の方はと言いますと「いやいやもうおじさんですから。。」なんて言いつつも、実は「やってやるぜ。。」と密かに闘志を燃やすタイプ。

 40歳を超えてからは蒲田の飲み仲間「後藤ジャパン(主に多国籍パブを主戦場とし、失われつつある日本人の誇りをレペゼンする集団)」と共に、まだ見たことのない自分を発見すべく、年一で色々な行事に挑戦してきました。「バク転講習会への参加」、「富士山登頂」、「船舶免許、大型二輪免許取得」等々。今年の新年会での「後藤ジャパン」の抱負はズバリ「滝行」。真夏のモロ暑い時期に行って「あー!気持ちいい!!」なんてリフレッシュシャワー気分で「滝行」なんてのは以ての外。それは邪道なので、あえて肌寒くなったこの時期をチョイス!!


 10月11日、肌寒くどんよりとして絶好の滝行日和。蒲田駅7時集合。後藤監督、後藤ジャパンJr、私でマイクロバスに乗り込み新宿へ。新宿で残りの構成員をピックアップ。後藤ジャパン「旅のコンシェルジュ」こと森氏より、行き先の発表!!

「え〜、本日の滝行の方ですが、東京では唯一の村であります『檜原村』と向かわせていただきます!!」(森氏) 一同ザワつきます。

「聞いたことねーな。どこだそれは?」と調べると、私が東京で一番西にあると思っていた高尾山よりももっと西、なかなかの山間です。ところが、高速も空いていて2時間ほどで現場付近に到着。滝行コーディネーターのおじいさんと合流。

「今日はもう一人参加者がいるからちょっと待っててね。」(コーディネーター)

5分程で30代半ばと思われる女性がたった一人で到着。

「いつもはカーナビとかも調子がおかしくなって、こんな山奥にはたどり着けないんですけど、今日は来れちゃいました。。」(女子)

、、、そんなにカーナビは狂わないだろう。。なかなかワケあり影あり風な女性です。

「導かれてるんですよ。」(コーディネーター)

いきなり滝に向かうのかと思ったら、まずは神社でお参りです。滝行は神聖なもので、滝に入るには神様の許可が必要なようです。怪しいコーディネーターと思っていたおじいさん、実は神社の宮司さんでした。

「皆さんが日頃生きていて犯す罪には意識的なものと無意識なものがあります。例えばアナタが電車で大きなリュックを背負って、自分は気にしてなくても周りが迷惑で不快に思っていればそれは罪。何気ない一言で他人を不快にしていたとしたらそれも罪。また自らの意思で万引きするのはもちろん罪。何回も繰り返してもはや罪の意識すら無くなる事も罪。そう言った知らず知らずのうちに溜め込んだ罪汚れや邪悪な部分を洗い流し清める効果が滝行にはあるんです。」(宮司さん)

なんて説明を受けます。そして滝はなんと3回も浴びるという。1回目は水に慣れる為。2回目は罪汚れ重いものを清める為。3回目は清められた体にお恵みを頂けるようにする為。このお恵みをお願いするのは本当に自分に恵みが必要になった時にお願いするのが良いらしい。またそれは、例えばアナタがミュージシャンなら「良い曲ができてもっと売れますように」とか前向きでポジティブなものであればあるほど良い、そんな話を10分ほどして頂きました。

「あ、あとね、今日は先日の雨で滝の流れがドエライことになってるから、二人でバディを組んで入ってください。一人で入って倒れちゃって滝に飲まれたりしたらエライことになるからね。」(宮司さん)

「、、、、、、、、」(一同)


神社を後にしていざ滝へ。滝の脇の駐車場で白いハチマキと褌(ふんどし)を与えられ、その場でお着替えします。秋の山風が心地が良い。人生初褌でしたが、トランクスよりも安定しブリーフよりも締め付けが緩く、玉袋にこれほど優しいアンダーウエアはありません。今後の後藤ジャパンの公式アンダーウエアに正式採用を本気で考えたほどです。全員の「ハチマキ&褌」姿にしばし爆笑し記念撮影。いよいよ滝に向かいます。

 滝に到着。物凄い水しぶきによる冷気で、体感気温が一気に下がります。気になる「滝に浸かってるタイム」ですが、コレが宮司さんがお祈りをしてくださっている間は出てはいけないルールで約3分弱。その間は我々も「払い給え清め給え、払い給え清め給え、、、、、」を連呼し続けなければいけません。

「こりゃ無理だろう。。。」(一同)

私と後藤監督とのバディが1番手を命じられます。恐る恐るつま先から着水。

「"#$%&%$'#ーーーーーーー!!!どぉぉぉえぇーーーーーーーー!!!!」(監督&私)

もはや「冷たい」を通り越して「痛い!」です。今更「滝行いいっすねぇ!」なんてノリで決めたことを大後悔。滝に一礼。右上から左下に手刀を切り「エイッ!!!」と言って入水。

「#$%#!&&!!!ひゅるぅるぅ、、」もはや何を言ってるのかもわかりません。

水圧はなかなかのもので背筋を伸ばして首をピンとしていなければ、頭を持っていかれます。そうだ「払いたまえ清め給えって言うんだった、、」と思い出し、、

「ひゃらいた、、ふぁ、、え、、ちよえ、、たまえ、ギィィーーーーー!!!」

1発目は水慣れということもあり、宮司さんも短めに1分くらいのお祈りで勘弁してくれました。お祈りが終わると、今度は左下から右上に手刀を切り「エイッ!!」と言って滝から出ます。水から出たら小学校の時の「プール現象」のように暖かくなるのかもと思いましたが、もう寒くて寒くて歯がカチカチ言ってます。次のターンまで2人1組のバディが4組。次のターンまでの待ち時間が地獄です。
とは言うものの、皆が絶叫で滝に打たれる姿が爆笑で、10人いたら10通りの絶叫があり、それぞれに味があり腹がよじれるかと思いました(笑)。

2発目。冷え切った体は慣れたというよりも、また一からスタートするような感覚でした。さみぃー!イテェー!。それは変わらず。2回目は3分程あったと思われますが、なぜだか1回目より水は重く辛くそして冷たく感じました。2回目のテーマである「罪汚れを清める為」ということが関係しているのかもしれません。2回目の滝を出ると「あら不思議!」体の中からポカポカし頭が軽くなったというか、なんだか全身がスッキリした感じがしました。

3発目。いよいよこれで終わりという気持ちがあるのか、滝の冷たさにも圧にも不思議と耐えられます。
宮司さんのお祈りが終わっても気付かないほど長く打たれることができました。しかし冷え切った足は完全に自分の意思通りには動かず、足がもつれてなかなか滝から出ることができませんでした。


そんな感じで全員終了〜!!


私はカルト的なものは一切信じない人間ですが、滝行が終わってみると不思議な暖かさと優しさに包まれた感じを受けました。一番印象的だったのは、我々と同じ時に滝行を受けたあの女性。多分自分では消化し切れない大きな悩みか何かがあったのかは知りませんが、最初はワケありな暗い感じだったのですが、帰り際の表情は晴れやか。笑顔も見られ2割り増し美人になった印象を受けました(滝で厚化粧が落ちた説もあります)。それこそ2発目の滝で全てが洗い清められたのかもしれません。

もしコレを読まれている方で深い悩みや苦しみ悲しみを抱えている方がいらっしゃるなら、一度滝に打たれてみるのもいいかもしれません。効果は保証できませんが。。それこそ宮司さんがおっしゃっていたように、突発的でも偶然でも「行く気」になったとして実際に行ったのなら、それが「導かれた」ということなのかもしれません。名前は出せませんがとある女優さんも鳴かず飛ばずで困っていた頃、この滝に打たれに来て、最近ではNHKの連続テレビ小説に出るまでになったという話を宮司さんに聞きました。邪気が清められるどころか良いことさえも起こるかもしれません。


帰りは皆で温泉に浸かって冷え切った体を温めます。温泉に浸かりながら

「あの3回目の滝の『恵み』っていうのはいつ神様におねだりしようかねぇ?」

なんて話題になったんですが、

「まあ俺は今幸せだし別に望むことはないかなぁ。」なんて言ってたんですが、Jrの一人は

「りょーさん、俺もう使っちゃいました。。」なんて言ってます。

「なんで!?もったいない!!」

なんて聞いたところ、そいつがあのワケあり風な女子とバディを組んで、滝に持ってかれそうになる女子が、やたら足とか絡めてきたらちょっとモヤモヤした気持ちになって

「勃ちませんように。勃ちませんように。」ってお願いしちゃったんです!

「あそこはお前『払い給え清め給え』でしょうが!!」(私)

「だってふんどしなのに勃起して滝から出てきたら恥ずかしいじゃないですか。。」とはJr談。

「お前あの滝の水圧でよくそんな邪念が湧いてきたな。。逆にすごいわ!!」

などとすっかり遠足気分で楽しんだ1日でした。皆さんも興味がありましたら是非!!滝行に続き、来年は「護摩行」か「ママチャリ9時間チーム対抗レース」に挑戦予定♪チャレンジスピリッツを忘れず今週も頑張りましょう!!!ではまた来週!!!!