涙でリールが見えない RYO from ケツメイシ

2018.08.14

 お盆ですね。皆様いかがお過ごしでしょうか?私の方はと言いますと、沖縄県は宮古島の隣、伊良部島で数日間ダラっと過ごしておりました。飛行機だけ押さえたものの宿は無く、探しまくった挙句ご機嫌な宿がありました。

その名も「民宿カテラ荘」。1泊3000円のこの宿は「田舎のおばあちゃんちに戻ってきた気分&部活の夏合宿気分」を味わうには最適な場所です。風呂なし(シャワーあり)鍵なし、共同便所、オトーリ付きです。「オトーリ」とは宮古島に伝わるクレージーな飲み方で、誰かが「親」となり口上を述べて飲み、そのまま参加者全員が飲み、また「親」が変わってグルグル飲み、全員がぶっ潰れるまで飲み続けるという、夜な夜な島で繰り広げられる「パリピな宴」であります。宿泊客だけでなく、近所のおじさんたちも集まって日々繰り広げられるので肝臓が弱い人が生き抜くには大変な島であると実感しました。

「釣りに行ってきます。」なんて出て宿に戻ったら、おばあが極上の刺身にさばいてくれるわ、近所のおじさんもカニやら貝を捕まえてきて焼いてくれるわ、もうベロベロに酔って同じことを何回も言ってくるわ、「島んちゅ」の温かさと情に触れた旅でしたね。綺麗なホテルに泊まってのんびり、、なんてのも良いですが、やっぱり現地の人々の空気を肌で感じる旅の方がいいですね。伊良部島を出る日、あまりに暑いから宮古島のヤマダ電機まで行って扇風機を買い、宿泊のお礼にプレゼントしてきました。

「次来るときは冷房にしてくれ!」(オトーリ好き宿主)

と島ジョークもキレキレです。「もう帰る」って言ってんのに、

「田中さん、シークワーサー取りに行くさぁ。」

と、軽トラで森に行き山ほどのシークワーサーを分けてくれました。今東京に戻り、オリオンビールにこのシークワーサーをキューッと絞って一杯やると、あの青い海と宿主の笑顔が脳裏に浮かんできます。また行きたいなぁ。。



 そんな旅に出ていたものですから、根が真面目な私は旅発つ前に前回のコラムを提出しました。

ちゃんと更新されているかしら?と普段は送りっぱなしのコラムを旅先からサイトでチェック。アレ?なんか書き出しが違くね??

「いやぁ、暑い日が続きますね。。こんな日は森星ちゃんのおしっこをオンザロックで『キュー!』っと一気飲みしたいものです。暑いもんだから〜〜」

と書いていたはずなのに、「森星ちゃんのおしっこオンザロック」のところがカットされています。

入社2年目、ツバサに確認すると、

「いや、ご連絡する時間が無かったのでさすがに飲尿はまずいと思ってカットさせていただきました。」(ツバサ)

「ちょっと待てよツバサ、森星ちゃんのおしっこはお前も、、というか皆飲みたいだろ?」(私)

「はぁ。」(ツバサ)

「これは別に森星ちゃんをディスっている訳でもない。むしろ褒め言葉だ。もし飲尿がダメなんだとして『いやぁ、暑い日が続きますね。こんな日は搾りたての母乳をカチンカチンに凍らせてアイスバーにでもしてしゃぶりつきたいですね!』とでもお前が書き変えればいいと思っているか?!それは違う!!それではダメだ。そこが不安なら俺に確認しなければならない。報連相だ。」(私)

「はい。」(ツバサ)

「もし『森星ちゃん』の所をお前の判断で『広瀬アリス氏』に替えたとしたらどう思う??」

「え、、と、分かりません。」(ツバサ)

「それは正解。というか◎(二重丸)、大正解だ。むしろお前の成長に俺はニヤリとして立ち飲み屋で一人乾杯するだろうよ。分かるか?」(私)

「はい。。」(ツバサ)

「テレビやラジオならその人のキャラとか独特の間っていうのは伝わるけど、文章ってのはちょっといじったり省略するだけで印象がガラリと変わってしまうんだよ。あれだけ面白かったテレビ番組がネットの記事になったりしたら全然面白くなかったりするだろ?字と言うのはそれだけ難しいんだ。」(私)

「分かります。」(ツバサ)

「いいか。我々が働いてるのは一日中難しい顔して一生懸命働いていれば成果が出るような業界じゃないんだ。ふざけたり、泣けたり、笑ったり、怒ったり、その全てがバランス良く入ってなければダメなエンターテイメントの業界なんだ。そもそも『森星ちゃんのおしっこをオンザロック』という時点で、明らかに冗談だと分かるだろ?それをビビって消すようではダメなんだよ。お前が真面目に頑張って働いてるのは分かるから、その辺のユルさを磨くのがお前の今後の課題だな。まあ頑張れ!!」(私)

「はい!頑張ります!!」(ツバサ)

てな感じで若手の育成はまだまだ続く。皆さんの会社はどんな風に若手を指導していますか??まあ、そんなことが気になった1週間でした。

今週も張り切っていきましょう!!