涙でリールが見えない RYO from ケツメイシ

2018.05.15

 さて、いよいよ5月病の季節ですね。新入生や新社会人の皆さん、新しい環境を機に無理やり自分を奮いたたせ1か月が経った今、思い描いていた理想とは程遠い現実に気付きダルダルな日々を送っておられることでしょう。毎日が日曜日だった私も最近急に締め切りやレコーディングが増えて忙しくなり、「もう飯は出前でいいよな?」なんて主夫としても手を抜き始め、それにまた罪悪感を感じちゃったりなんかして軽く落ち気味な状態です。まあ下がるとこまで下がったらあとは上がるだけですから、皆さんも思い詰めないで気楽にいきましょうね!

そんな訳で、4月から美大に入って環境が変わった娘に「どうなの最近は?」なんて聞いたら、「こんな自由で楽しいとこはない。」なんて言ってるからビックリです。高校なんか三分の一は遅刻してたのに、今は夜中まで課題やってもバキっと目を覚まして2時間かけて学校に通っています。信じられません。

「グラフィックやってりゃ単位くれるんだよ。こんな楽しいことはないよ。」

なんて言ってるんだから、変われば変わるもんですね。やっぱり好きなことをやってりゃ楽しいのかな。ヤツに5月病はなさそうです。私が27歳でサラリーマンを辞める時も、父には「ラップで飯が食えるのかよ!子供もいるのにアホか!!」と当然反対されましたし、子供が美大に行きと最初に言いだしたときも「美大で飯が食えるのかよ!」と私も反対しました。ですがやはり反対を押し切るくらいの情熱があったほうが結果的には良さそうですね。

美大ってのがまた変わりもんが多いらしくて目立たないからいいみたいです。金髪は当たり前で真っ赤なモヒカンもいればチョンマゲまでいるらしく、男でも爪を真っ黒に塗ったりしてるヤツもいるっていうんだから、そんなのが「お嬢さんとお付き合いしてます!」なんて挨拶に来たら包丁でメッタ刺しです!!

「将来、就職してデカい会社に入ったところでいつ潰れるか分かんないしな。お前の才能と努力で一発を狙え!!」と常日頃言ってます。親孝行してくれなんて図々しいことは思わないけど、せめて働いて稼いで一人の力で生きていける大人になってほしいなぁ。ホントに子育ては親育て。20年前の私は45歳の私がこんな風な人間になってるとは思いも寄らなかったことでしょう。

私が仕事柄仲が良くて一緒に飲んだりする仲間にはダンサーとか事務所の後輩とかが多いんですが、15歳から20歳くらい年下のヤツらはやはりギラついています。日々の生活はもちろん、仕事の規模的にももっと上を目指さなければならない段階ですからライバルも多い。そんな彼らの近況や目標やでかすぎる夢を聞きながら酒を飲むのがこれまた楽しみの一つでもあります。で、思ったのが「俺は何をやってんだろう。」ということです。頑張ってはいるつもりですが、「ヤツらと同じくらいの時の俺と比べたら果たしてどうなんだ。全然ダメじゃないか!」子供が生まれバイトをし、夜中から売れるかもわからない曲を作り続けたあの頃は必死だった。。「明日の生活どうすんのよ!」というヨメの罵倒&乳飲み子の泣き声。将来の不安で気が狂いそうになった。だから必死だった。今じゃ幸運にも生活に不安はない。だからダメなんだ。

「まあこれくらい頑張れば十分でしょ。」

と「妥協」という敵が日々私を襲ってくる。そうか!、、、、、、、「借金」を作ればいいんだ!ある程度の借金は人生にハリと緊張感を生む。ちょうど近所の1ブロック先にデカ目の土地が空いた。ということで明日、銀行に行って今自分の限界でいくら借りれるのか聞いてきます!そうです。「田中亮、借金始めます」。

ということでハリと緊張感を持って生きていきましょう!!

素晴らしい1週間を!!!