涙でリールが見えない RYO from ケツメイシ

2018.05.01

 GW真っ只中、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?終日自宅待機、超フレックス制度で日頃労動している私にとってはもはや何のときめきもありません。。ただ周りのおじさんたちが休みになるので、地元の駅で待ち合わせをしてわざわざ遠いラーメン屋さんに電車で行ってみたり、アラフィフなのに足湯に浸かれる居酒屋で女子力あげてみたり、ちょっとした遠足気分が味わえるのがGWの素敵なところですね。思うんですけど、周りのおじさんたちが定年したら毎日がパーティーで肝臓壊しそうで怖いです。


 日曜日は近所の飲み仲間のおじさんのライブを見に「CLUB CITTA' 川崎」に行ってきました。我々が20年位前にラップコンテストに出たり、レコード屋のイベントでちょろっと出してもらったりした懐かしの場所です。「CLUB CITTA'」といえば1300人位収容できるはずですから、そこそこ人気のあるバンドマンや大きなイベントが開催される会場です。でもその近所のおじさんは普段は学校の職員をしているちゃんとした大人なので、「CLUB CITTA'でやるなんてスゴいすね!!」なんて言ってたら、その日は「大人のコピバンフェス」という腕自慢のおじさんバンドが何組か出る特別なイベントの日だったようです。

 アラフィフ世代の人たちって、大体が中学か高校でバンドを始めて、コピーバンドで文化祭でライブしたりして、そのまま大学の軽音部とか入ってプロになれるかどうかぐらいの凄いレベルまで行ったものの「音楽じゃ食えねぇ!」って就職する人が多い世代ですから、皆んな演奏とか凄い上手かったりしますよね。

 それより10個下くらいの我々世代になると、ブラックミュージックが流行りだしましたから、バンドもやるヤツもいつつ、DJとかラップを始めるヤツもいて、7対3くらいでしたね。「ギター買ってくれ!」なんて私は親が怖くて言えなかったですし、アナログのB面のカラオケに合わせて、ミキサーにマイクを突っ込んですぐに歌ったりラップできる方が圧倒的に敷居が低かったんです。だから私はバンドにはいきませんでした。


 友達のおじさんの出番が夕方からだったので、出番待ちで昼から川崎の定食屋で時間を潰したんですが、川崎は凄いです。黒霧島1本をロックで飲みながらタンメンをすする謎の労働者風のおじさんたちで日曜の昼から満席です。私の地元蒲田では女子が一人でも安心して入れるような洒落た立ち飲み屋とかも増えてきましたが、川崎は今でも「サグ(thug)感」で溢れていました。

 全員ベロベロで会場に着くと、もう「昔バンドやってました」的ないかついおじさんたちで溢れています。先ほどの労働者風飲み屋とはまた違った「海の向こう側の不良感」です。ハードロックとかメタルとかのグループが分からないのですが、恐らく分かる人が見たら「なりきり〜的」な人たちばかりなんだと思います。永ちゃんのコンサートに永ちゃんが沢山いるのと同じヤツですね。

 お友達の出番になったのでビール片手に最前列の柵まで辿り着きます。幕が上がります!ボーカル、モジャモジャパーマで腹出てるー!ギター(友達)、スキンヘッドでスゲー腹出てるー!ベース、普通のガリガリのおじさんー!!ドラム、なぜか一人だけ若くて可愛い女の子ぉー!!という謎のバンド編成。ボーカルの人がやってるハードロック居酒屋(メニューにとりあえずなんでも「ハードロック〜」と付いているらしい(例)ハードロック唐揚げ、ハードロック出し巻き卵などなど(←全然ハードロックじゃない))のお客さん同士で結成されているらしい。

「メタリカ」のコピーバンドなんですが、私がハードロックとか聞かないんで曲が全然分からないんです。でも皆んなスゲー上手い!!!楽器ができない私からしたら皆、神レヴェルです。友達のおじさんもギターソロのパートとか何回もあって、前にグリグリ出てくる度に、我々おじさん達も悲鳴にも似た本気汁丸出しのぶっとい声援を送ってしまいました!曲とが全然分からないんですがスゴイ楽しかったです。何が良いって演ってる本人達が気持ちよさそうなイッちゃったような顔して皆んな楽しそうにやってるのが良かったです!!

 刺激を受けるのと同時に、「俺ももう少し楽しそうにやろ。。」と反省しました。やっぱり仕事になってくると「はぁ、、疲れたなぁ。。あと15公演もあるのか。はぁ。帰りてぇ。。」(←甘えですね。調子に乗ってます)とか、ツアー中そんなことばっか言ってるんですけど、あんなの見せられたからには、これからは「楽しそうにやろう。。」そう思いました。最初に遊びでやり始めたあの楽しかった時の感覚。あれを蘇らせる時期が来たようです!!

そんなわけであの輝ける青春の日々を振り返るGWとしましょう!!!

また来週!!!