Chapter 01
音で感情を動かす、
そのおもしろさに夢中。
6歳の頃にピアノを始めて以来、ずっと音楽が大好きでした。学生時代は「サウンドクリエイターになる」という夢を抱いて作曲に没頭。就活ではゲーム会社などを考えていましたが、学内の説明会でサミーの話を聞き、遊技機のサウンド制作という未知の世界に惹かれました。パチンコ・パチスロの経験はほとんどなく「大丈夫かな…」と不安もありましたが、「知らない世界を知るのも楽しそう」と思って飛び込むことに。
パチンコ業界ならではの音づくりの価値観に最初はびっくりしましたが、新しい発見でした。サウンド制作では、「このシーンでユーザーにこんな感情になってほしい」という意図を音で表現します。例えば、「チャンスだ!」と直感してもらえるような音を考えることも多いですね。映像や文字で示されないことを音で表現できるのは、サウンドクリエイターならではのおもしろさ。良い音をつくるためにも、日常のあらゆる音に耳を澄ませています。といっても、常にクリエイターの耳で聴いているというわけではなく、音楽や環境音を純粋に楽しむことがアイデアの源になることもありますね。
Chapter 02
プロとして価値を生み出すための提案。
プロジェクトを進めるなかでは、企画担当から「こんな音でお願いします」と指定されるケースもあります。そんな時、私はまず「どういう意図があって?」と確認します。狙いを理解したうえで、より効果的な方法を提案したいから。音のプロとして、ただ言われた通りにつくるのではなく価値をプラスしていくことを意識しています。
入社3年目に初めて担当した機種が世に出た時、ホールでユーザーが自分の音を聞いている姿を見て感動しました。父と一緒に打ちに行き、「その音、私がつくったんだよ」と伝えたらシャイな父の反応は薄かったけれど(笑)、音量を一段階上げてくれたのがうれしかったですね。最近は作曲に加えて初めて作詞にも挑戦。言葉が加わることで楽曲の世界観が一層完成されたことに手応えを感じました。
将来的には「サウンドはM.Sに任せたい」と信頼されるクリエイターになるのが目標。そのために音の専門家としてのスキルはもちろん、コミュニケーション力もさらに磨いていきたいと思っています。