涙でリールが見えない RYO from ケツメイシ

2024.01.09

 この度の能登半島地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

皆様の安全と平穏な生活が1日でも早く戻られますことを心よりお祈り申し上げます。

寒さが一段と厳しくなる現地の状況を報道で見るにつけ、普段通りの生活を送れている自分に心苦しさを感じますが、我々は寄付やライブを通じて募金などを行い、我々の立場で出来ることをやれたらなと思っております。



年明けは箱根駅伝がありました。若者たちの必死の頑張りに我々おじさんもパワーを貰いました。もう散々報道されていたので御存知の方々もいらっしゃるかもしれませんが、うちの筋肉ゴリラ、ケツメイシリーダー大蔵氏の長男が走ったんです!

「ケツメイシリーダーの息子、箱根駅伝!」

なんて本人自身とは関係ないところで取り上げられたりして、変なプレッシャー掛かったらどう責任とってくれんだよ!やめてくれ!なんて我々も思っていましたが、もう終わったので良いでしょう。無事にタスキを繋いでくれたので本当に良かったです。

毎日毎日死ぬ気で練習して、各校16名が選手登録。実際に本番を走れるのは10人。駅伝で大学に入る時点で化け物の集まりですから、そこからあの夢の舞台に立つことが出来たのは本当にスゴいです!良くやった!

「くら(息子)、9区で走ることになりそうです!」

と筋肉ゴリラからグループラインにメールが来ました。「マジかよ!」大学に入学したのは聞いていましたから、

「頑張って練習して4年生くらいで(箱根駅伝に)出れたら良いよね〜」

なんて昔、話していたので、まさかの1年生での出場に私もびっくりです。普段の正月はがっつり昼過ぎまで寝る私ですが、この時ばかりはテレビ前に鎮座。

タスキの受け渡しの中継所で息子がテレビに映ります。

「おー!!くら(息子)がんばれ!!!」

思えば、あの小3くらいの頃、我々のライブを見にきて、私に会えば腹にパンチを浴びせてきたあのくらが、、、こんなに立派になって(泣)、、、、、

気分は既に親戚のおじさんです。5.6位に位置していた息子はたまにしかテレビに映り込んできません。映るたびに「くら〜!!気合い入れろー!!がんばれー!」なんて応援していたところ、中継のアナウンサーが、

「國學院大学吉田選手、お父さんは音楽グループ、ケツメイシリーダーの大蔵さんです。」

なんて余計な情報をぶち込んできます。

本人の努力でここまで来て、全然違う分野で勝負してんだから余計なこといってくれるんじゃねーよ!と思いましたが、またアナウンサーが、

「吉田選手、レース前はお父さんたちの曲『覚悟はいいか』を聞いて気持ちを高めて試合に臨むそうです!」

、、、、、、、、ヤメロ!

、、、、いや、ちょっと待ってくれ、、コレはレコード会社のどんな敏腕宣伝マンが宣伝するよりもスゴいプロモーションだ。。。なんてイヤらしい気持ちがよぎったのもまた事実。そう、私はゲスな人間です。。

でも彼が懸命に走る姿を見て、そんな気持ちもすぐに失せました。「突然の失速、怪我、タスキが繋がらない」そういった最悪の事態が起こらないことをただただ祈るばかり。見てて本当に胃が痛くなりました。私ですらコレですから実の親からしたら、相当なプレッシャーだったと思います。

勝負事だから勝ち負けがあるのは仕方ないことですが、出ている選手たち皆に同じように応援してくれてる親がいて親戚がいて、仲間がいるんだと思うと、もうホントに「無事に終われば良いな」と言う気にしかならなかったです。

とにかく無事に終わって良かった。

後日、ヤホーで息子の記事を発見、

「今はまだ『ケツメイシの息子』と言われることが多いですけど、もっともっと走りで強くなって『あの吉田の父親が、、』と主語を自分で言ってもらえるように頑張りたいと思います」箱根常連校から、来季はいよいよ目指す頂点へ、、次世代エースの「覚悟」はすでに決まっている。

なんて書いてありました。

おいおい、、立派に育ったなぁ、、、(遠い目)

もう既に来年に向けての練習は始まっているらしい。それでも来年は出れるかは分からないって言うんだから、本当に厳しい世界です。。2世とかじゃなくて、親と全然違う分野で頑張っている人って、なんか応援したくなっちゃうんだよなぁ。また頑張って欲しい。

と言うわけで、今年もこのコラムは続けさせてもらえるようなので、本年もどうぞ宜しくお願いします!!