涙でリールが見えない RYO from ケツメイシ

2023.05.30

 近所の飲み友達のおじさん、松さんが先日「大痔主」生活を終了し、平民に戻られました。

私も毎年、飲みすぎで疲弊した年末には「痔」がひょっこりと顔を出し、「半ケツ」を上げて仕事をしたり、「穴あきおしりクッション」持参で外食に出たりするワンルームマンション所持程度の「プチ痔主」なのですが、松さんはレヴェルが違います。

複数の痔が肛門の内外からフラッシュモブのように出現し、肛門を塞ぎます。

塞がれた肛門からはオナラがスムーズに抜けなくなり、笛のような音がするようになったんです。

駅のトイレでも、「ケツ笛」を聴いた隣のトイレの若者から、

「あれ?コレこの歌い出し、、キングヌーの白日じゃね?」

と言われる始末。その当時は、

「せっかく神様から頂いた『ケツ笛』なので、藤井風の『何なんw』も吹けるように練習しておきます!」

なんて言っていたのですが、ついに日常生活に支障をきたすようになり、横浜のお尻専門、松島病院にて手術を決意。

「痔」の手術って日帰りで出来るのかと思っていたんですが、コレが意外に大変なんです。

痔の病変にもステージがあるらしく、松さんレベルになると、

「手術前3週間禁酒、術後10日間入院、術後3週間禁酒」

ですって。。私も痔をナメていました。あれだけお酒好きな人が50日以上飲めないって。。

私も以前、松さんの「手術する」って話を聞いて、

「俺もやっておこうかな。でも今は(痔が)出てないしなぁ。こういう場合はどうすりゃ良いんだろ?まずは診察かな?」

なんてあれこれ考えていたのですが、あれだけ大変なの見ちゃうと「もう痔が出てこないように無茶するのやめよ。。」っていう考えに至るようになりました。

読者の方々にも私のような「プチ痔主」の方がおられると思うので、「酒と愛人は2合(号)まで、不動産と熟女パブは2軒まで」と、節度を持って行動しましょうね!

そんな松さんが退院し、3週間経ったので「快気祝いしましょう!」って中延で飲みました。なんって言ったって50日以上飲みにいってなかったし「巨漢だから相当痩せてるんだろうなぁ。」なんて思いつつ久しぶりに会うと、、

「アレ?、、、どうしました??全然痩せてないじゃないですか?!!」(私)

「そうなんですよ。別に食事制限も無くて、病院食も美味しく食べられて、、」(松さん)

どうやら痔の場合、入院しても痩せないようです!!



痔の話は置いといて、その快気祝いで飲んでいた「中延」という街。松さんが以前、働いていた街なのですが、すれ違う街を歩く人々がみんな松さんに挨拶するんです。

1軒目の美味しい和食屋兄ちゃんもだいぶ顔馴染みで、

「こいつのお父さんは昔、ここで中華料理屋やっててね、そこの塩焼きそばが日本一美味かったんですよ。いや日本一は言い過ぎかな日本三くらいなんだけど。お前にもお父さんの味を引き継いで欲しかったなぁ。。この和食屋も最高だけどな。頑張れよ!」

なんて、その店を出て商店街を歩いていると、

「あれ、お久しぶりです!」

なんてまた声を掛けられるんです。

「あいつのお父さんとは商店街のゴルフコンペとかよく行っててね。ちょっと前に亡くなっちゃったんだけど。。」

次の店探してまた歩いてて、街の喫茶店の前通りかかったら、カウンターからお兄ちゃんが手を振ってて、

「松さん、手振ってますよ。寄ってきます?でもあと20分で閉店か。。やめときますか?」(私)

「ちょっ!寄ってってくださいよ!!」(店のお兄ちゃん)

「もう閉店だろ?いいの?じゃあちょっとだけ飲んでくよ。」(松さん)

パフェをつまみに生ビールを1杯、2杯、3杯、、、

「昔よく、ここでモーニング食べて、スポーツ新聞見て競馬の予想とかしてたんですよ。親父さんは元気?」(松さん)

「はい、生きてますよ!」(店のお兄ちゃん)

、、、、

「遅くまで悪りぃな。じゃあそろそろ帰るわ。」(松さん)

帰る時、会計を済まそうとしたら、ショーケースにサンドイッチがいくつか残ってて、

「なにコレ?売れ残ってんの?じゃあ、俺が全部買ってくわ。くれ!」(松さん)

「え、良いんですか?ありがとうございます!」(店のお兄ちゃん)

なんてその店を出てまた商店街歩いてると、また色んな人に話しかけられるんですよ。

アレ見て、俺なんか「すげぇ良いなぁ。。」ってホッコリしちゃってね。何て言うか「ちゃんと地元と繋がってる」って言うか「街のあんちゃん」って感じ。

「ああいうの俺にもあるかなぁ」ってよくよく考えてみると、蒲田の繁華街の呼び込みの兄ちゃんたちとピンパブのおばさん達しか居ないなぁって思ってね(それもありがたいけど)。

やっぱり目指すのは「国民的スター」なんかより、ちゃんと地元と繋がって地元に愛される「フッドスター」だな。

今後はそういう大人になっていきたい。そんなことを感じた一夜でした。

じゃあ、そんなわけでまた来週!!!